(眩暈)Go Go BARに魅せられて

※このブログは小説形式で
登場人物・会社・店舗名は
全てフィクションです。

アパレル業界に飛び込んだ
矢名樹 准也がリーマンを独立。

そして成功から一気に破綻へ。

再起し移住先のタイで魅せられた
ゴーゴーバーを偶然にも
経営する事になる物語です。

サラリーマンと経営者の苦悩
それぞれをリアルに描いてみました。


本編)


その日も「よし今日も頑張るぞ!」

そう思って販売をしていました。


昼頃、商品補充の為

しゃがんで下の棚から商品を出し

立ち上がろうとしたその瞬間。


売り場の床がぐにゃりと

曲がって見えたのです。


「ん?なんだ?どうした?」

体を立て直そうとするのですが

上手くいきません。


まるで酷く酔ったような感じで

足元がふらつきます。


そうです眩暈(めまい)がして

真っ直ぐに歩けないのです。


立っていられなくて

私は思わずしゃがみ込みました。


店舗のスタッフがそんな私に気づき

驚いて直ぐに

店長を呼んできてくれました。


店長も驚いて

「矢名樹!大丈夫か?」

そう言って私の体を心配してくれました。


「店長、すいません。」

「真っ直ぐに歩けません。」


そう言うと店長が腕を支えてくれ

立たせてくれました。


そして売場のストックまで

連れて行ってくれ

休ませてくれたのです。


MGが出勤してきて

様子を見に来ました。


流石に驚いた様子で

「矢名樹大丈夫か?」

そう言われました。


「はい。すいません。」

「真っ直ぐに歩けません。」

そう言うと


「今日は帰っていい。

病院に行って診て貰って来い。

そして明日は休め。」

そう言ってもらえました。


それは実に半年以上ぶりの休みでした。


今なら労基法や労災で大問題に

なっている事でしょう。


2時間程椅子に座って眠っていると

気分が楽になりました。


そのまま早引きさせてもらい

病院に行き症状を説明すると


ストレスが三半規管に悪影響を与え

眩暈(めまい)がしたのですね。

先生にそう言われました。




睡眠を十分に取って下さい。

そのように対処するよう言われました。


考えてみれば、MGの下についてからは

毎日がプレッシャーの連続。


仕事が終わってからはMGの

飲みに行く相手をさせられ

休みは全く無し


この頃、全く自由な時間が無かったので

遊びに行くことも無し

女っ気も全く有りませんでした。


朝から晩までこのMGと

行動を共にさせられていました。


それが積りに積もって

ついに眩暈という症状を

引き起こしてしまったのです。


翌日は死んだように寝ました。

何時間寝たか分かりません。


ただ、思い切り寝た事で

随分と調子が戻ってきたのです。


休み明け出勤すると森之井店長が

凄く心配してくれました。

有り難かったです。


私は若かったので頑張れました。

若さというエネルギーは無尽蔵です。


MGも出勤してきて

さすがに様子を聞いてくれました。


「すいません。もう大丈夫です。」

そう言うと驚いた事に


「来週から俺の休みの日はお前も休め。」

そう言って貰えたのです。


その言葉が凄く嬉しくて

本当に涙が出るくらい嬉しくて

体中から力が湧いてきました。


今働かれている人がこれを読まれたら

何だ?この会社異常じゃないか?


お前おかしいんじゃないか?

そう思われると思います。


ただ、私はこの時MGから

「これからは休みを取れ。」

そう言われた事に


「ようやく自分が認められた。」

そう感動したのです。


自分から休みを下さい。

そう言い出せば簡単な事です。


ただ、そう言わせない雰囲気が

有りましたし


私自身もMGから

何か言ってくるまでは

意地でも頑張ろう

そう思っていました。


私は仕事に対しては

倒れるまでやる、倒れてもやる


それぐらいの気構えを持って

取り組んでいました。


この時本当にそうなった事で

あの鬼のMGが

私を認めてくれたのです。


この事を馬鹿馬鹿しいと

思われる人もいるでしょう。


でも仕事とはそういうものじゃ

ないでしょうか?


仕事は周りとの戦いなのですが

一番は自分との戦いなのですから。


もし、会社で出世したいのなら

結果を出したいのなら


周りから「そこまでやるか。」

「あいつには勝てない。」

そう思われなければ勝負には

勝てないのではないかと思えます。


周りと同じようにやっていても

同じ結果しか出ないのでは?


勝ちたいのなら、とことん自分を

追い込んで努力して


若い時は倒れるぐらいの気構えで

仕事に取り組む必要性があると

振り返ってみてそう感じるのです。


そしてそのような考え方を持てた事で

私は独立する事が出来たのです。


独立した当初

休みなど有りませんでした。


でも私はMGから鍛えられたお蔭で

休みが無い事など

意に介しませんでした。


独立した当時ゆっくり休むなど

それは会社の死を

意味したのです・・・。

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それでも俺はタイへ行く



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