(欲望)Go Go BARに魅せられて「リーマン独立物語」
※このブログは小説形式で
登場人物・会社・店舗名は
全てフィクションです。
アパレル業界に飛び込んだ
矢名樹 准也がリーマンを独立。
そして成功から一気に破綻へ。
再起し移住先のタイで魅せられた
ゴーゴーバーを偶然にも
経営する事になる物語です。
サラリーマンと経営者の苦悩
それぞれをリアルに描いてみました。
本編)
ダンスを通して彼女のぬくもりが
伝わってきます。
彼女の息が私の胸に熱く感じます。
私も少し酔っていたので
ぎゅっと抱きしめるような
感じでチーフに接していました。
歌も終盤にさしかかる頃
彼女が薄らと目を開け私を
見ているのに気づきました。
その目を見ると何かを求めて
いるように見えました。
ただ、まわりには他のスタッフ達が
います。
彼女の期待している目には
気づいていましたが
私は寸前の所で彼女の唇に触れる
欲望を押さえました。
歌が終わり席に戻りました。
彼女は自分の欲望が見抜かれたのが
少し恥ずかしかったのか
はにかんでいました。
私は直ぐに話題を明るい物に
切り替え、その場がしらけないよう
気を配ったのです。
彼女と互いの生い立ちや
学生時代の事など
色々と話し、親交が深まりました。
そうこうするうちに
時間も深夜近くになったので
お開きとなりました。
ホテルの帰り際、MGがしつこく
聞いてきます。
「おい、矢名樹今夜約束しただろう?」
またもやニヤニヤしながら
この上司はそんな事をつめてきます。
「いいえ、してません。踊った後
学生時代の事を話していただけです。」
いつものようにそんな変な攻防が
続きましたが
本当に何の約束もしていないので
MGは諦めた模様でした。
ホテルに戻りMGに挨拶して
それぞれの部屋に分かれました。
少し喉が渇いたのでイスに腰掛け
ほっと一息ついて
ビールを飲んでいました。
すると突然、部屋の電話が
鳴ったのです。
「もしもし?」そう出ると
フロントが「外線です。」
そう伝えてきました。
「はぁい?」はいとも、はぁとも
取れるような曖昧な返事をして
外線とやらを待ちました。
「なんだろう?」そう思っていると
「もしもし、矢名樹さん?」
先ほどまで聞いていた声がします。
「はい、そうですが
もしかして、チーフ?」
「はい、延岡です。」
「どうしたの?忘れ物?」
私は驚いて彼女に聞きました。
「いえ・・・。」
彼女が黙ります。
「もしもし、チーフどうしたの?」
再び気になって聞き返すと
「あの・・・矢名樹さん・・・」
「はい、何ですか?」
「私、これからお部屋に
行っていいですか?」
彼女が驚くような事を言ってきました。
私は一瞬息を飲んで次の言葉を
失ってしまったのです。
私はこの瞬間、頭の中をターボで
回転させ、必死でこの場面の対処を
考えていました。
↓↓
女性からいきなり部屋に行きたい
なんて言われると流石に焦ります。
おまけに相手は
担当店舗のチーフでした。
落としどころを間違えると
気まづくなる可能性がありました。
私はそれらの事を一瞬で考慮し
「いいよ、って言うか・・・あの~
チーフ・本当にいいの?」
このような当たりさわりが
無いであろうと思える
フレーズを返しました。
しばらく彼女は黙っていました。
その後ろで車が走り行く音が
聞こえます。
多分公衆電話から掛けてきている
ようです。
しばらく間が有ってから「はい。」
と小さく返事が返ってきたのです。
「僕のホテル分かる?」
そう言うとフロントで大体の
場所を聞いたと答えました。
私は「女って凄いな!」
そう感心しました。
来る気満々であったようです。
「これから行きます。」
そう言って電話は切られました。
私はフロントに降りて
ロビーで待つようにしました。
ただ、一つ心配であったのが
あの上司です。
こんな場面を見つかったら
帰りの飛行機で永遠にその話で
問い詰められるでしょう。
とにかくMGが部屋から
出て来ないよう祈りました。
しばらく入口を眺めていると
人のシルエットが近づいて
来ました。
「チーフだ!」
彼女はボディのラインが
ハッキリと出る黒いOPを
来ていました。
この頃ボディコンという
体のラインを強調する
なんとも男性陣にはありがたい
ファッションが流行していました。
彼女が笑顔を浮かべて
ホテルの入口をくぐりました。
私はその姿を見て軽く手を振り
「何て大胆なんだ!」
そんな驚きを隠せませんでした。
色々な地方出張に行きましたが
本当に大胆な女性が多かったように
思えます。
私は出張でどのような仕事を
してきたのかは全く記憶には
ないのですが
彼女達のお蔭で女性との思い出は
はっきりと、場面ごとに記憶に
刻まれています。
この時の女性達の存在は私にとって
心の年輪となり、私の思い出形成に
大きく影響を及ぼしてくれたのです。
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