(ステップ)Go Go BARに魅せられて「リーマン独立物語」
※このブログは小説形式で
登場人物・会社・店舗名は
全てフィクションです。
アパレル業界に飛び込んだ
矢名樹 准也がリーマンを独立。
そして成功から一気に破綻へ。
再起し移住先のタイで魅せられた
ゴーゴーバーを偶然にも
経営する事になる物語です。
サラリーマンと経営者の苦悩
それぞれをリアルに描いてみました。
本編)
本城裕子・・・彼女はあっという間に
成長していきました。
乾いたスポンジが水を吸収するが
如くです。
新入社員研修の原案を自分で作成し
そして講義の進め方などの工夫を
自分なりに考え
つい半年前には「仕事を辞めたい」
そのように泣きべそをかいてた
人間とは思えない程の変わりようでした。
仕事に対して生き生きとし始めて
いたのです。
私はあくまでもオブザーバー役に
徹したのです。
それは実際に彼女に
進めさせなければ
力が付かないからでした。
彼女と私は一緒に外泊しては
夜通し研修のやり方の
論議に花が咲きました。
彼女との恋愛関係の柱になったのは
意外にも「仕事」だったのです。
外泊先のホテルの部屋で
研修の進め方や
実際に研修の予行演習などをした事は
意外にも楽しかったですね。
何か運命共同体のようで・・・。
そして半年後の3月に
その日が来ました。
大勢の新入社員研修です。
一度のクラスが約50名程もいました。
この頃、会社が成長していたので
この時期は確か200名程の採用で
あった覚えが有ります。
そして新入社員教育は本社が持つ
研修センターで行われたのです。
私達は出張に行く必要が
無かったのですが
研修の有る時は、必ず前日から当日
2泊を彼女と外泊していました。
今、考えてもこの事がよく本社に
バレ無かったのが不思議です。
いざ、蓋を開けてみると彼女は
大勢のスタッフの前で見事
研修をこなし
素晴らしい出来栄えでした。
私は「これなら大丈夫だろう。」
そう思い研修最終日に
人事部長に研修を見に来て貰えるよう
根回しを始めました。
まず、本部長に私の考えを伝えて
彼女をインストラクターにしてあげたい
そのような意思を持って人事部長に
根回しを始めたい旨を伝えて
おいたのです。
この事を本部長に話すと
じっと私の目を見て
「やってみろ。」
その一言を頂けました。
たった一言でしたが
私は自分の提案・思いが本部長に
認められた事が嬉しかった事を
覚えています。
初めて人を引き上げるという
(人事上で)
仕事に挑戦する事になったのです。
人事部長には「本城さんが
目覚ましく成長しているので
是非センターに参観に
来て頂けませんか?」
そのように熱くお願いしてみました。
人事部長は、しかめっ面を
絵に描いたような人でしたが
意外にも「ほーそうかね。」
「それは楽しみだね。」
そう言ってOKを頂けたのです。
その事を本城さんに伝えて
「頑張っていい所見せなきゃね。」
そう言ってあげると、彼女の顔が
上気しているのが、分かりました。
この頃、教育関係の
本を読んでいる時に
こんな文章を読んだ事が有ります。
「いくら素晴らしい選手でも
試合に出して貰えなければ
評価されない。」
これは、いくら才能があっても
采配する監督に
試合に出して貰わなければ
その選手の才能は開花する事は無い
という事でした。
これは仕事上で
そのまま当てはまります。
いくら才能があっても、人事で
その才能を開花させて貰える場を
与えて貰わなければ、その人材は
埋もれてしまいます。
よく「適材・適所」なとの言葉が
使われますが、私の経験では
実際はそうではないと
思っています。
必ず大手の会社になるほど
この才能有る人間が
日の目を見ずに埋もれていたり
するものでしょう。
実際、この本城さんがそうでした。
彼女は私との出会いが無ければ
会社を去っていたかもしれません。
「もう辞めようと思っていた。」
そんな思いを抱いていたのです。
才能有る優秀な人間。
そのような部下を、その能力を
惜しみなく発揮出来るフィールドに
立たせてあげられる管理職。
私は自分の目指すべき次のステップが
この頃から
見え始めてきたのでした・・・。
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