読者投稿ソムタムさん第28話



●第28話  マッサージに行こう



「どうしてあなたは

私にそんなにしてくれるの?」


実は私にもよく分かりません(笑)


いまさらBecause I love you

なんていうセリフは陳腐です。


そんなあいさつ代わりの

やり取りなんか、この場面で

お互いに望んでいません。


でも、彼女が自立するための

援助なら惜しくはありません。


むしろそれこそが

私の望むところです。


「魚を与えれば一食

釣りを教えたら一生」という

ことわざがありますが

まさにそれです。


普段の送金は、結局半分以上は

生活費に消えてしまっています。


美味しいものを食べて

喜んでくれたら、それはそれで

嬉しいのですが


お腹が空いたお金がないとか

夢のない話では、だんだん

しんどくなってきます。


そんなすぐに消えてしまうような

使い道ではなく、釣りの話のように


将来ずっと役に立つ、前向きな

投資なら、私も満足できます。


遠くで苦労して生活している

不憫な娘のような気がして

保護欲をそそられて

いるのかもしれません。


あるいは嬢育成ゲームみたいに

だんだん成長していくのに

課金しているような気分。


育成ゲームのキャラとしては

なかなかの難物を

選択してしまったようですが


この娘は私がいなかったら

どうなっていたんだ


みたいに思わせてくれる

ところもいいのかもしれません。


実際は、私なんかいなくても

今までちゃんと

生きてきているのですけどね。


「ところでマッサージは

受けたことあるの?」


「ない」


私は驚きました。


転職しようとしているのに

行ったことないのか。


「そんなお金の余裕はなかった」


言われてみればそうです。


そこで私は言います。


「OK、3000B送るから

それでマッサージに行ってきなさい。

それから何か美味しいものも食べなさい」


「ありがとう。化粧品も

買っていい?この前

買ったのが合わなくて、目が腫れるの」


これは本当です。まぶたが

腫れてパンダの様な

なさけない顔の

写真も送ってきていました。


そんな顔のレディは、ドリンク

もらえないぞと

からかっていたところでした。


「とにかく一度マッサージに

行ってごらん。もう極楽だから。」


「足が痛いのも楽になると思うよ。」

「それから、レディに仕事や

給料の話も聞いてきなさい。」


ファミマからの送金も

慣れてきてサクサクできるように

なってしまいました。


日曜の午後、嬢は送金を

受け取って家の近くの

マッサージ屋に行きます。


「今からこの店に行くね」


リアルタイムで店先の

写真を送ってきます。


店の窓ガラスに、嬢の細くて

華奢な体が写っています。


しばらくして、施術用のベッドの

写真を送ってきます。


「また後でね」


そのワクワクした様子が

伝わってきて、私も

嬉しくなります。


こんなに喜んでもらえるなら

3000Bくらい安いものだ。


1時間後、嬢からラインが来ます。


「終わった」


「どうだった?気持ちよかった?」


「うーん、よく分からない」


初めてマッサージを

受けたらそんなものでしょう。


私も若い頃は、旅館の

マッサージ機に座っている

おじさん達が理解できなかったし


肩が凝るなんて

思ったこともなかったです。


その日はしばらくビデオ通話して

明日になったら

きっと楽になっているよ

とか言って終わりました。


そして翌日。


「身体中痛い! マッサージ

行く前より痛い!

すごく痛くて死にそう」


泣き顔のスタンプを

ガシガシ送ってきます。


あちゃー、初めての

マッサージで揉み返しが来たか。


これはヤバイかも。





応援のポチお願いします。

以前のブログはこちらから↓↓

それでも俺はタイへ行く