(廃墟)Go Go BARに魅せられて「リーマン独立物語」
※このブログは小説形式で
登場人物・会社・店舗名は
全てフィクションです。
アパレル業界に飛び込んだ
矢名樹 准也がリーマンを独立。
そして成功から一気に破綻へ。
再起し移住先のタイで魅せられた
ゴーゴーバーを偶然にも
経営する事になる物語です。
サラリーマンと経営者の苦悩
それぞれをリアルに描いてみました。
本編)
※23日分の投稿が未完成のまま
アップされていました。
お詫びし、完成されたものを再度
掲載させて頂きます。
「これは大変な事になったぞ。」
今井毛MGの負の遺産を抱え込んだ私は
事業部の危機を感じていました。
先ずは、松来に電話を入れ、相談
する事にしたのです。
松来と自分達の事務所で顔を突き合わせ
事の経緯を話し、これからどうすべきかを
考えました。
彼も呆れて物も言えない
そんな感じであった事は言うまでも
有りません。
「MGハッキリ言ってやる気が出ませんね。」
彼には正直に、アパレル部門の損失を
抱えることになった事を話しています。
「そうだな。実は俺も同じ気持ちなんだ。」
彼には自分の気持ちを正直に言ったのです。
「どうする、2人で辞めるか?」
少し彼の気持ちを確かめてみました。
すると、「はぁ、MG冗談ですよね?」
そう怒気を含んで言ったのです。
私はその言葉を嬉しく思い
「冗談だよ。」そう笑いながら言って
「ちょっとお前を試してみたんだ?」
すると彼はかなり怒った顔で
「そんな事試さないでください!」
そう言ってくれたのです。
私は、彼のその気持ちが嬉しく思い
「よし、何とかしよう!」
「俺達は人が驚く事、人が無理だと思う事に
挑戦するんだったな。」
そう言って彼とこの危機をどうすべきか
話し合ったのです。
ひとまず、在庫を確認しにいこう。
そう言って翌日、常務に電話を入れ
アパレル部門の倉庫を見に行きました。
本社の別館に有るアパレル部門の
倉庫に足を踏み入れると
そこは驚くべき光景が広がっていました。
まるで、廃墟のような
整理されていない倉庫。
ダンボールの破片や、ガムテープの
切れ端などのゴミが散乱しており
棚には乱雑に置かれた商品が
所狭しと詰め込まれていました。
入りきらない商品は段ボールの
まま放置されており
その段ボールも、湿気を帯びて
ひしゃげていました。
「商品は命」そのように叩き込まれて
育ってきた私や松来は、その光景に
言葉を失ったのです。
「これは酷いな・・・。」
松来に言うように、いや、自分に
言い聞かせるように、私はそう呟き
ました。
「松来、これはまずは倉庫整理からだな。」
私はこのような状態になるまで
放置していた、常務に怒りを覚えました。
これは、事業部長の管理不行き届きも
甚だしい状態だからです。
常務は、名前だけの事業部長になって
いたのが、はっきりと分かったのです。
私達の横で同じように、言葉を失って
立っている常務に問い詰めました。
「常務、このような状態を御存じ
無かったのですか?」
すると「知らなかった。」と
私は何故常務がこのように脇が甘く
なってしまったのかが、分かりません。
何時も何時も厳しい目で、私を見て
くれて、確実に正しい道へと導いて
くれた常務。
そんな偉大な師が、大きなミスを犯し、
事業部に大きな危機をもたらせたのです。
多分に畑違いのアパレル部門に
目が届いていなかったのでしょう。
そしてルックスは良い意味でも
悪い意味でも独立採算なので
倉庫の管理がいい加減でも
他の誰も注意などしてくれません。
全ては事業部長の管理指導に
かかっているのです。
私達は倉庫にある商品を、ざっと
チェックしてみました。
松来と商品を見ながら、「これは
腐ってしまっているな。」
鮮度を失った商品は、腐った野菜や肉を
同じ雰囲気を出します。
倉庫に乱雑に詰められた、その商品
をチェックしながらも、「どうすれば
この危機を乗り越えられるか。」
そう思案しながら、歩き回りました。
横から常務が「どうだ、矢名樹何とか
なるだろう。」
そう声を掛けてきたので、思わず
松来と目を見合わせ
「この状況で、まだそんな呑気な事を
言っているのか、この人は!」
自分の師である常務に対してでしたが
はっきりと怒りを覚えたのです。
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