(逆転の発想)Go Go BARに魅せられて「リーマン独立物語」
※このブログは小説形式で
登場人物・会社・店舗名は
全てフィクションです。
アパレル業界に飛び込んだ
矢名樹 准也がリーマンを独立。
そして成功から一気に破綻へ。
再起し移住先のタイで魅せられた
ゴーゴーバーを偶然にも
経営する事になる物語です。
サラリーマンと経営者の苦悩
それぞれをリアルに描いてみました。
本編)
その日支社のフロアーに大量の段ボール
が並べられていました。
凄い数で有ったので、思わず立ち止まり
何事か?と見ていました。
モード系と呼ぶのでしょうか?
なんだかかっこいい
ジャニーズ集団のような男性達が
そこに集まっていました。
その中に、子松川部長の姿が見えたのです。
その集団は何と、彼の店のスタッフ達でした。
彼の抱えるスタッフ達までもが
彼同様、スタイリッシュでした。
「おはようございます。部長何ですか?
このダンボール?」
「ああ、矢名樹さん、これね?」
「本社に送ってもらう予定が間違えて
支社に来たんだよ。もう面倒だよ。」
「インボイスの時に見落としてさ。」
「え?インボイス?」
それは、私が初めて聞く言葉でした。
※インボイス=
送り状。船荷証券,海上保険証券などと
ともに重要な船積み書類の一つで,
売買契約の条件を履行したことを
売主が買主に証明した書類。
取引貨物の明細書ならびに計算書で,
手形金額,保険価額算定の基礎となり,
輸入貨物の通関に必要。
海外仕入れを中心にしている子松川部長は
何気にそう言ったのです。
「へー海外から商品を仕入れるのに
そんな物が必要なのか・・・。」
私は韓国で商品を作っていたのですが
関税手続きは全て本社が処理してくれて
いたので、その過程に疎かったのです。
私は興味深々でした。
「部長、これって何を仕入れてきたのですか?」
「ああ、これ?先月ヨーロッパを回って
ディオールやドルガバ・マックスマーラかな?」
「・・・・」
私は恥ずかしながらチンプンカンプンです。
「何ですか?それ?」
「はははは?知らない?矢名樹さん?」
「はい。」
何時ものように馬鹿にされました。
しかし、全く腹が立たないのが
この人の魅力です。
「これから、絶対に売れるよ。」
彼は神がかっていました。
彼の言う通り、この時期から高級ブランド
が、物凄い勢いで人気が出始めたのです。
ただそれは、「こんにちは、商品が
欲しいのですが。」と相手先に赴き、
そう簡単に卸してもらえる物では
有りません。
彼のそのコネクションの凄さに
驚嘆しました。
「すげぇや、この人。」
他の全ての部門から嫌われていた
子松川部長。
社内でアウトローの存在でしたが
私は彼のかっこよさに強烈な
憧れを抱きました。
人が無理だと思う事。人があっと
驚く事を、まさに実践している
私のお手本だったのです。
彼の作る店舗は、私達と発想が全く
違いました。
まずは店舗の入口。
物凄く狭く、店内が全く見えません。
それと、店内にはヨーロッパから
取り寄せた高級家具が並べられており
贅沢の限りを尽くしたような
まるで、王室の部屋のようでした。
私などは、店舗に対して如何に間口が
広くてゲストが出入りしやすいか
店内は如何にコストを下げて
安く作るかの
そんな発想しか有りませんでした。
店舗について彼に聞いてみると
「ああ、店ね。」
「物珍しさで入って来られると
店の価値が落ちるんだよね。」
「うちの商品を買える人だけ
来てくれるように、他は閉めだす為さ。」
そう言って笑っていたのです。
彼の扱う商品は万単位、10万以上も
当たり前の品揃えでした。
この発想の違い。
私達が沢山のゲストに如何に売れるか
を考えていたのに対して
少数の富裕層だけをターゲットにする。
彼のこの考え方は、この後私が
店舗を立ち上げる時に
大いに参考となったのです。
彼の店舗は業界でも有名でした。
物凄い金額を掛けて作られていた
からです。
そしてその品揃えはスーパーブランド
で固められていました。
世界の映画スターや有名人が
来ているようなブランド構成です。
私はよくそれで、採算が取れるな。
そう不思議に思いましたが
彼の出店方法は全く異次元の世界でした。
「矢名樹さん、デベロッパーが皆
僕に頭下げて、出て欲しいと言うんだよ。」
「じゃ、こんな条件ならいいよ。
そう言って出店すれば、結局
店舗に掛けたお金なんてペイ出来るよ。」
彼は、1当地の場所に考えられ無いような
条件で出店出来ていたのです。
それは、私達が目指していた
向こうから喉から手が出るくらい
欲しい店舗であったからです。
彼の素晴らしい戦略は、私に衝撃を
与えてくれて、自分の発想の偏りに
気づかせてくれました。
子松川部長、この方も後に独立
するのですが、とてつも無い
成功者として業界の有名人と
なっていくのです。
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