ボタンの掛け違い 第26話

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[カテゴリ] 旅行/アウトドア 順位
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本編)



いつしか順1と会っていない日が

1か月以上過ぎました。


こんなに会わない日が続くのは

初めてです。


いつもこまめに彼女に会いに行き

ドリンクを御馳走していました。


カスタマーを飛び抜けた存在になりたくて。


ただ、気持ちが離れはじめたので

その間バカラに入り浸りの日々。


そして更にはソイ6~7での

新規開拓と、私は順1を忘れようと


彼女が働く店とは違う場所で

飲み歩いていました。


飲みに行かない日に家にいると

何故だか一日中、順1の事

ばかり考えてしまいます。


今何をしているのだろう?

あー会いたいな。

だけど、裏切られたくない。


好きなのにどこか信用出来ない・・・。


こんな気持ちが常に私の頭の中で

交差して、私を悩ませていました。


本来ならパタヤに居る事は

楽しい事の筈なのに


順1の事を考え始めると

胸が苦しくなるのです。


そんな胸の内をいつもソムタムさんに

聞いてもらっていました。


聞いてもらえるとかなり楽になります。


そしてソムタムさんが

こう言ってくれました。


「ソイさん、私達還暦のおじさんが

恋で悩むなんて贅沢な事じゃないですか!」


そうなんです。


確かに、この年で「ああ胸が苦しい」など

病気以外では有り得ない。


胸が苦しいなどと周りに言えば

「何処か具合でも悪いのか?」

そう聞かれるにきまっています。


その原因が恋の悩みなどと言ったなら

普通なら一笑に伏されてしまう。


ですよね?


馬鹿馬鹿しいと・・・。

あんたいくつなんだと。


ところが、実際このパタヤでの

夜嬢との疑似恋愛は

まさにリアル恋愛との境目が分からない。


いや、途中から見失うのです。


疑似恋愛だと分かっているのです。

お金さえ払えば誰もがその主人公に

なれる・・・。


ただ、いざ実際に自分が疑似恋愛の

主人公になると


いや、どっぷりと、はまってしまうと

その疑似がリアルへと変わって

しまうのです。


自分の中で、勝手に

切り替えてしまうのです。


夜嬢は強い。

彼女達はそんな事は日常茶飯事。


疑似恋愛の妄想をゲストに抱かせ

そのゲスト達の血税で

しっかりと稼いでいきます。


疑似恋愛とリアルの区別がつかなく

なるとどうなるのか?


それは相手の気持ちを

引きつけたいが為に

全力投球をし始めてしまいます。


それが時には限度を超えて

金銭的な面、あるいは精神的な面など

色々な意味で破綻してしまいます。


恋愛なんて長く遠ざかっていた

年配者。


私のような年配者が、若い夜嬢に

この恋愛妄想を仕掛けられると

最初は疑似だと分かっていた筈なのに


まさにどんどんと深みに

はまっていったりするものです。


そして気づけば、若かりし頃に

好きな女の子に抱いた

恋わずらいのような空間に

身を立たずんでいたりします。


まるでトワイライトゾーンに

踏み込んでしまったように・・・。


※トワイライトゾーン=「不可思議」や

「超常現象」が起こる場所などを指す造語。


そして毎日彼女の事を思い描いてしまい

彼女に好かれたいが為に


自分の買いたい物を我慢までして

彼女の為だけにお金を全力投球して

しまうのです・・・。


「このままではまずい。」


そう思える時が最後の

ボーダーラインです。


自分が引き返せる位置にいる時に

諦めるのが一番です。


「このままではまずい。」

これさえ思わなくなってしまえば

行きつく所まで行き、後は

神のみぞ知る・・・。


今なら順1をすっぱりでは無いけれど

諦められます。


ラインの放置・約束のドタキャンの

連続。どれも私が嫌いなものばかりです。


こんなレディとは絶対に何処かで

破局する。


順1を思い描きながらも、何処かで

私は彼女に対してもう1歩踏み込め

ませんでした。


ただ、やはりどうしても順1が

気になる私は、再び順1の元に

行く事にしたのです。


気持ちを確かめに・・・。


それは相手だけでは無く

自分の気持ちも・・・。


しかしその直前にとんでも無い

順1に関する新事実を知り


私は脳天を打ち砕かれたような思いに

なるのです・・・。


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