今さら何の用・・・?


「何の用?」


何度も鳴る電話に

煩(うるさ)さを感じながら

ぶっきらぼうにでました。


しかし、画面にはノンの部屋の

天井しか写っていません・・・。


そこには肝心のノンがいません。


「ねぇ何?ノン、何の用なの?」


訝(いぶか)しげな気持ちと

明け方に起こされてか、いくぶん

不機嫌な声になっています。


この時は彼女に対して、もう何の

感情も無くなっていました。


私との時間よりも、カスタマーへの

営業を優先するような彼女に

もう興味など残ってはいませんでした。


電話の向こうは無言です。


「何なんだ一体!」


こちらは明け方に起こされて

すこぶる不機嫌です。


私は9時から仕事なのです。


「もうきるよ!タンビエット!」

(※タンビエット=さようなら)


そう言うと何やら電話の向こうで

物音が聞こえてきました。


「ん?何だ?」


明け方近くなので、部屋は静まり

返っています。


私は耳を澄ましました。

すると・・・。


電話の向こうから聞こえるのは

女の子のすすり泣く声のようでした。


そして、その声は次第に

嗚咽ともとれる

泣き声に変わったのです。


「泣いてるのか?!」


驚きました!


さきほどまで、大バトルを繰り広げて

いたのに、まさか泣いているとは・・・。


彼女が無言だったのは

泣いていたからなのです。


今までタイの夜嬢達との経験で

こんな喧嘩の時は


必ずと言っていいほど

夜嬢はブチ切れ

仁王のような顔になったのものです。


なので、ノンに関しても

仁王像のような顔で、私に何か

罵声でも浴びせかけてくるもの

ばかりと思っていたのです。


この思わぬ展開に私はベッドから

思わず起き上がりました。


「ノン・・・。」

「ノン、泣いているの?」


そう聞くと黙っています。


そしてしゃくりあげるような

そんな泣き声が再び、静粛の中で

私の耳に聞こえてきたのです。


「ノン、泣いているの?」

再びそう聞くと、泣き声で

「泣いてない・・・。」と


私は一気に眠気が吹き飛んで

しまいました。


そして「ごめん、ノン。」

「僕が言いすぎた!」

思わず謝ってしまいました。


実は私はこの「女の涙」に

すこぶる弱いのです。


これは昔からの

私のウィークポイントでした。


女と喧嘩して言い争って

「もういいや」そう思っても


この「涙」を見せられると

もうその時点で

ゲームセットになっていました。


こんな私の言葉に・・・

読者の方の意見は大きく

分かれると思うのですが


「泣いたって何とも感じない。」

「相手が悪いなら許さない。」


そう思われる方もやはり

おられると思うのですが


私はこの「女の涙」に滅法弱いのです。


女の泣くという行為は

女がもう言葉が見つからずに


持って行き場の無い感情を

涙という表現でしか


訴えられないからだと

思っているからです。


私のパワハラに近い、暴力的な

言葉の数々に、彼女は返す言葉が

見つからなく

ついに涙してしまったようです。


「ごめん、ノン、僕が言いすぎた。」


そう謝っても、彼女はしゃくりあげた

泣き声を出しているだけです。


「ねぇ、顔を見せて・・・。」

「お願いだよ、ノン」

「顔を見せて・・・。」

何度かそう言うと


ようやく彼女が画面に現れました。


しかし、そこには

仁王像のような顔どころか


大きな瞳からボロボロと泣く

彼女が、画面いっぱいに現れたのです。


まさに予想外の光景でした。

そしてその瞬間!


物凄い後悔の念が私の中に

押し寄せてきたのです。


「泣いてしまったんだ・・・。」

いや、泣かせてしまったのです。


私の恋愛経験の中で、このような

場面で女が泣くのは


本当に相手の事が好きでないと

涙は流さないと思っています。


なので私は彼女の涙を見て

「ノンは本当にこの俺を

愛してくれている。」

そう確信したのです。


なので、ここでしっかりと自分の

考えを伝え


より2人の関係を強固なものに

したい、そう思いました。


そして私が話しだすと・・・


彼女の口から私が思ってもみなかった

言葉が飛び出してきたのです。


そして私に再び大きな後悔の波が

押し寄せてきました。

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それでも俺はタイへ行く


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