社交辞令で終えた電話


ある時、ある店のスタッフが

突然来なくなったとの

連絡が私に入ってきました。


若いレディ達は、嫌な事があると

突然何も言わずに来なくなったり


酷い時には休憩に行ったまま

帰って来ない

そんな事も珍しく有りませんでした。


私達業界の中ではそのような事を

「ブチ」と呼んでいて


「オーナー、〇〇さんがブチしました。」

と、その時も連絡があったのです。


ただ、その子は一人暮らしであったので

少し心配しました。


何故なら田舎から出てきているので

いきなり仕事を辞めたら

お金に困る筈だからです。


それと周りのスタッフ達からも

彼女がそんな事をするようには思えない。


そう言われたのです。


店長が電話をしても、繋がらない。

そう言うので、さらに心配に

なりました。


若い女の子を預かっている手前

責任というものも有ります。


もしかすると部屋の中で

倒れていたりするかも

しれないからです。


私は店の店長を連れて彼女の

部屋を訪ねる事にしました。


彼女の部屋に到着し、店長に

声を掛けさせました。


やはり女同士の方が安心感が有り

居るのなら、出てくれるの

ではないかと思ったからです。


何度か呼びかけると、彼女が扉を

開けてくれました。


しかし、私はその時思わず声を

あげそうになったのです。


なんと、彼女の髪がところどころ

ばっさりと抜け落ちて

しまっていたのです。


私達を見た彼女が泣き出して

しまったので、一旦部屋に

招き入れてもらいました。


彼女が少し落ち着いてから

突然店に来なくなった理由を

説明しだしたのです。


彼女の話はこうでした。


憧れの一人暮らしを始めると

実家にいた時とは経済面が

大きく変わってしまったと


部屋代は勿論の事、公共料金も

大きくのしかかってきたようです。


さらに、遊びざかりの年頃なので

友達と飲みに行ったり、また

お洒落をする為に、身の回りの物に

お金を使ったりと


結局食事が後回し・・・。


そしてなんと、食事はずっと

スナック菓子でまかなっていたと

言ったのです。


一食一袋。

それも昼と夜だけという・・・。


これには驚きました。


しかし、この光景は時々

スタッフの昼食時にも

見かけた事があるのです。


お金を節約する為に(節約の仕方は

大きく間違っているが)


100円のポテトチップスだけを

昼食で食べている姿を何度か

目にしていました。


確かにスナック菓子は腹が膨れますが

栄養というものがほとんど有りません。


彼女もそんな生活を続けていた

ある日、自分の異変に

気づいたそうです。


それは、朝起きると髪が抜け落ち

始めていたそうでした。


しかし、それを無視してスナック菓子の

生活を続けていたある日


そんなある日の朝、いきなり

ずばっと髪が抜け落ちて

しまったとの事でした。


若い時は体力も有り、食事を後回しに

しても動けたりします。


ただ、このように極端な

栄養不足に陥ってしまうと


やはり体というものは

SOSを発信するものです。


この時の彼女をよく見ると、やはり

肌が荒れていました。


「夜遊びによる不規則な生活

+栄養不足。」


これは如何に若い体でも

やはり悲鳴をあげるものだと

私はこの時思い知らされたのです。


そして今、電話の向こうの

元カノの痛んだ髪・そして荒れた肌


それはまさに

「夜遊びによる不規則な生活

+栄養不足。」



彼女の今を象徴するかのような

姿でした。


昼と夜の逆転生活を長く続け

今、自分のスポンサーを失った彼女。


酒に溺れ、食事は後回しなのでしょう。

多分お金もほとんど無い筈。


フラフラになって電話をきって

しまいました。


もしあの時、元カノが2股などかけずに

私を選んでくれていたなら


今ベトナムレディのノンの指に

光っている指輪は


この元カノの指にその輝きを

放っていたかもしれません。


そしてコロナ渦により帰国し

逆に安定した仕事を持った私は


彼女の心強い

スポンサーになれた筈です。


運命とはまさに紙一重。


私を選ばなかった彼女が

幸せならそれでいいのですが。


「ソイ、サミシイ・・・。」

そう言った彼女に、この時私は


「俺もだよ・・・。」とは

言いませんでした。


彼女の言葉にこう返したのです。

「そうなの、いい彼氏を見つけなよ。」


今ベトナムのノンにぞっこんの

私の口から出た言葉は

こんな社交辞令でした。


男と女のドラマは本当に

面白い・・・。

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