ピーナ物語「自己嫌悪」


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エピローグ2


この日2人はドンの行きつけの
ピーナパブで飲んでいました。

その店は以前にもドンに
連れて来てもらった事があると
言われたのですが、全く記憶に
残っていませんでした。

多分、その後私は破綻した事で
いくつかの記憶が欠如して
しまったのかもしれません。

ドンが続けました。
「ソイさん、この世界のレディは
生きていく為に接客しなきゃ
いけないんですよ。」

「カスタマーは出来るだけたくさん
必要なんですよ。だから人気が出ると
当然忙しくなる。」

「ラインの返信が遅いなんて
当たり前ですよ。彼女達はカスタマー
を店に呼ばなきゃいけないんだから。」

「ソイさんはもう確実に自分に
会いに来てくれると信用されて」
いたのですよ。」

「だからラインの返信も遅い。」

「でもその中で、ソイさんにだけは
何か他のカスタマーとは違う事を
してくれていませんでしたか?」

「それを分かってあげなきゃ。」

「だめだめジェラシーなんて。」

「ハハハハハ。」

彼はこう言って笑っていました。
しかし、私は彼の言葉に
全く笑えませんでした。

何故ならその通りであった
からです。そして自分の
器の小ささに猛烈な
自己嫌悪に陥ってしまいました。

ピーナがリングの位置を変えたと
いっても、右手にずっと
はめてくれていましたし

私が行くと必ず手料理を作って
持たせてくれました。

そもそも夜の客商売のレディの
左手の薬指にリングを
はめさせる事自体、無理が
あるのは分かっていた筈なのです。

ただ、それは自分の優越感を
満たしてくれる単なる自己満足で
しかなかったのです。

爪が伸びれば切ってくれましたし
足の指の爪まで切ってくれた
事には驚いたものです。

更にはFacebookに私と一緒に
写っている写真を掲載しても
いいとまで・・・。

そして彼女が「今夜もタマゴ」
売上が無いと言っていた時には
かわいそうだと思っていたのに

いざ、たくさんのカスタマーが
出来始めると俺を優先しろ的な
嫉妬心。

まるでだっだっこの
子供のようです。

私はドンの言葉を聞いて黙って
水割りを飲んでいました。

すると・・・突然。

「ソイさん、ピーナに
謝りに行こう!」

彼がそう言ったのです。

ソイさんが彼女を好きなら
謝るべきだと。

私の心は揺れ動きました。

何故なら実は自分にも非が
あった事はどこか分かっていて
後ろめたさもあったからです。

ただ、今更・・・。

正直なところそんな気持ちも
あり、大きな葛藤が私を
襲ってきました。

「行こう!ソイさん!」

さすが、ドンです。
行動が早い。

もうチェックを促し、ピーナの
店に行く体制を取り始めて
いました。

ドンにうながされるまま
私は再びピーナに
会いに行ったのです。

しかし、それが本当の幕切れの
ページになるとは
思いませんでした・・・。

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