マッチング物語「悲しき金銭事情」
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マッチング物語「悲しき金銭事情」
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彼女の話を最後まで黙って聞いて
いました。いや、あまりの話の
内容に途中口を挟め無かったのです。
彼女が全てを話終わり私を見て
いました。悲し気な目で・・・。
私は彼女に聞いたのです。
「だからマッチを始めたの?」
すると更に驚く言葉が返って
きました。
それは
「ううん。マッチは奨学金の
返済がきつかったから・・・。」
奨学金の返済!!
覚えておられますか。私がアヤ以外に
マッチで出会ったOLのユキエ。
そのユキエは高学歴の女性でした。
ANAのCAに採用になったぐらい
素晴らしい女性です。
しかし、コロナにより内定取り消しの
憂き目に会い、夢見ていたCAとは
全く畑違いの仕事で、お金に苦労を
していたのです。
ユキエもまたこの奨学金の返済がきつく
このマッチの世界に足を踏み入れたと
言っていました。
ユキエなどは本当に清楚なOLで
私は出会った時、まさかこの女性が
お金目的で自分を犠牲にするなんてと
驚いたものでした。
奨学金。
勉強をしたくても家庭の事情で学校に
行けない。そんな学生の為にこの
奨学金制度というものがあるのですが
それが、彼女達をこんなマッチの世界に
足を踏み入れるきっかけになっていると
国は理解しているのでしょうか?
国会議員のバカバカしい待遇を質素にし
こんな彼女達の奨学金制度の減免措置を
考えてあげればいいのに・・・。
本人の責任。
そう言われたらそこまでですが、この
コロナで、新しく社会に出ようとして
いた学生達は苦しんでいるのです。
例えば国は数々の助成金を考えて
いるのでしょうが、奨学金返済の学生に
対する助成金の話はあまり耳にしません。
多分、若い人は働けるからとの結論
なのでしょうが、そんな彼女達が
返済に苦しみ、こんなマッチに
足を踏み入れてきているのです。
私の話は矛盾していると思います。
それなら会うなと。
その通りです。需要があるから供給
があるのですから・・・。
私はこのマッチを通じて楽しい事
が確かに有ります。アヤのような
レディと出会えた事などで。
しかし、マッチへの理由が奨学金の
返済に苦しかったと聞かされ
何だか複雑な心境でした。
「携帯のお金は支払ってるの?」
奨学金の返済に加えて更に彼女には
詐欺にあった携帯の代金が上乗せ
されています。
「ううん。携帯は送り返して
払っていない。」
「じゃ、払う必要無いじゃん。」
そう思ったのですが契約上何か
解約出来ない縛りが付けられていた
ようで毎月請求書が届くそうでした。
私は彼女の話を聞いていて、危険な
においがしたのです。
それは契約が解約されていないので
最悪こんな物が彼女に届く可能性が
あるからです。
それは裁判所からの特別送達。
通称「特送」です。
人生において1度も目にした事が
無いであろう方が多いのがこの特送。
私は何度も目にしてきました。
これは債権者が民事訴訟を起こし
原告側が被告を裁判所に訴状を
出した時に送られてくるものです。
これを無視していると、いわゆる
欠席裁判の形で原告側の言い分が
全て認められ確定しまうのです。
いくら相手が悪くても・・・。
ひと頃この手口が多く発生していて
悪徳業者に裁判所が味方するという
そんな本末転倒な事が起きていました。
法律を利用した、あくどいやり方です。
私は彼女の話を聞いていて、危険な
においがしました。
それは以前にもニュース記事で同じ
ような詐欺まがいの事件を見た事が
あったからです。
まず、男性が目をつけた女性をメロメロ
にしてから、自分の美味しい手数料の
高額商品を契約させる。
契約させた後はすぐさまドロン。
その後支払いが滞ると弁護士から
督促などの郵便物が届きます。
そして最後は民事裁判を起こされ
法律に無知な若い女性が
相手の意のままに訴状を確定されて
財産の差し押さえ等に陥る。
こんな詐欺まがいの記事を思い出した
のです。
まぁ、弁護士から郵便物が来た時点で
普通は戦おうなど思わず
「もう仕方無いか。」
そう思い泣き寝入りして支払い続ける
でしょう。
相手もそれが狙いなのです。
アヤにこう言いました。
「あや、まずは消費者センターに
連絡して相談しな。」と
するとアヤが
「それって親に知られない?」
かわいそうに、アヤは親に知られたく
ないようで、自分でこの件を飲み込んで
いたようです。
助けてくれる・相談できる大人が
周りにいない。そんな悲しい立場が
アヤでした・・・。
なので私は
「万が一裁判所から通知が来たら
絶対そのままにしないで
弁護士に会いに行くんだよと。」
その時は弁護士事務所に彼女を連れて
行き対応してあげようと思いました。
弁護士村というのをご存じですか?
あるいは役所等に弁護士が出張に
来たりしている事を・・・。
これはどちらも金銭的事情で法的な
問題に対し、泣き寝入りしないよう
無料で法律相談にのってもらえる
場所です。
私はアヤをそこに連れて行って
あげようと思ったのです。
彼女はそんな暗い過去を私に話して
くれました。ただ、だからと言って
お金を出して欲しい。
そんな言葉は一切言いませんでしたし
私も金銭では無く、自分の人生の
スキルで彼女をサポートしてあげよう
そう考えたのです。
そう、まさに私は長い間
債権者達と戦ってきたので・・・。
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