ソムタム投稿「ゴーゴーバーでエイズ感染」

●ソムタム投稿第226話 

ゴーゴーバーでエイズ感染」


2020年の正月。

年末にパタヤから帰ってきた私は、
正月休みでゆっくりしていました。

初夢で私はゴーゴーバーにいました。

なにしろ帰ってきたのが30日ですから、
まだその感覚が抜けていないのでした。

夢の中で私は嬢のいるバーに行きます。

特に約束をしている感じでもなく、
どこの席に付こうかなと見回すと、
嬢が大きなファラン(欧米人)の
席についていました。

嬢はとても楽しそうに笑いながら、
そのファランにくっついて
イチャイチャしています。

それが仕事だから当たり前の光景
なのですが、男の本能としてあまり
気分のいいものではありません。

すると嬢は私に気がついて、こっち
に手を振っています。

今度はファランの客がいい気分は
しないはず。立場が逆だったらと
考えるとすぐ分かります。

そのあとどうしたのか、夢を覚えて
いるのはここまで。

私は現実でこういう場面に遭遇した
ことはありませんが、新年早々
えらい夢を見たものです。

さて、現実の嬢はと言うと、年頭は
バーに超気前のいいファラン常連客が
来て、けっこうご機嫌でした。

彼は以前そのバーに勤めていたレディを
お抱えにしていて、彼女が店をやめた
後も毎年バーに来ては、滞在中毎日
みんなにドリンクをふるまってくれる
そうです。

おかげで1日に7ドリンクという日も
あって、それを目当てに嬢は毎日仕事に
行くのでした。

稼げるなら少々疲れていても出勤する
甲斐があるというものです。

そして仕事始めの1月4日。

早朝に嬢からラインがありました。

「今日はちょっと話があるから聞いて」

いつもの疲れたとかノードリンクだとか
ではなく、改まった口調です。

「バーの新人レディがHIVに
 感染していたの」

HIV、言わずと知れたエイズウイルスの
ことです。

90年代に、国家的危機と言われるほど
感染者が増えたタイ。

その後様々な対策によって減少は
しましたが、消滅したわけではないし、
鎖国しているわけでもないので海外
からも持ち込まれます。

感染の危険性が高い現場のひとつが、
まさに嬢たちの働いているバーなのです。

「今日、医者が来て検査キットを配って
 行ったわ」

元々ちゃんとしたバーでは、月1回
定期的な検査をしています。

「月給制で働いている子たちは店が
 費用を持つけど、ワタシは出来高日給制
 なので検査は自腹。1回分300バーツ」

「そうか」

私は言葉に詰まって間抜けな返答しか
できません。

「感染者のファランがね、いろんなレディと
 ノーゴムでしたの」

「なんで? ふつうはつけてするだろ」

「無理矢理つけずにする客がいるのよ。
 いろんな店でレディをペイバーしてる」

こういう話は、店やレディ達の間ですぐに
情報が広がります。

しばらくすると、あちこちの店でレディが
感染した話が伝わってきます。

「すぐそこのバーはレディ3人アウトだった」

恐ろしや。生々しい話です。

毎月検査をしていると言っても、感染して
すぐに症状が出るわけではありません。

次の検査までの間に、知らずに無防備で
行為をすれば、いくらでも二次感染の
可能性はあります。

しかし一気にあちこちで陽性が出たところ
を見ると、その客は自分が感染している
ことは知っていたのかもしれません。

それを承知の上で、わざとノーゴムで
ばら撒いたとしたら、ひどい話です。

もっとも知らなくても結果は同じですが。

レディに心当たりを聞いて話を突き合わせ
ていけば、犯人は特定出来るでしょうが、
短期旅行者ならもうとっくに帰国しています。

しかし知識として知ってはいたものの、
実際に身近にこういう話があると、
嬢たちの仕事を思い知らされることに
なります。

避妊だけならピルで出来ますが、HIVには
無防備です。強引な客もいるので、常に
感染症の危険にはさらされているわけです。

感染してもすぐに発症するわけではなく、
人それぞれ。

今では治療の方法もちゃんとあります。

しかしお金がかかります。たとえお金が
あったとしても、少なくともパタヤで
夜の仕事は続けられません。

感染して良いことはひとつもありません。

裕福ならこの仕事はしていませんから、
さらに過酷な人生が待っているだけです。

「HIV怖いから、ペイバー行かなくて
 いいかとママに聞いたらOKだった」

元々嬢は、今はドリンクだけで仕事する
設定になっています。

私と知り合ってからは、ペイバー行った
とは言わないし、私もいちいち追求
しませんが、やはり行きたくないのは
事実です。

そこへさらに大義名分が加わった
というところでしょうか。

「バーの仕事はやっぱりイヤ。あなたが
 働けと言うなら続けてもいい」

「ゆっくり考えよう」

私はそう言うしかありませんでした。

*****

ソイのひと言

今日のソムタムさんの話は現役だった嬢が
語った真実なので、生々しさが伝わって
きました。

こういう情報は店が噂を恐れ、隠蔽しよう
とするので表には出にくい話ですね。

パタヤではこのエイズに感染していた嬢達
思った以上にいたのかも知れません。

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